コラム4

相続税の役割

世界には相続税がかからない国があります。オーストラリア、スイス、香港、マレ ーシア、シンガポールなどです。高額な財産を消費し景気を活性化させていくという考えから相続税をOにしているのです。景気が、活性化されますと、所得税や消費税も壇え結果的に税収が増えるのです。

日本の相続税は、相続財産が多いほど税率が高くなる累進税率になっています。日本の最高税率は現在50%で、平成27年以降は55%になります。最高税率が70%だった平成14年までと比べると税率は低くなったとはいえ、半分以上は税金がかかってきます。
ところで、財産が親から子等へ移るだけにもかかわらず、どうして相続税がかかるので、しよう。これについてはいろいろな意見がありますが、代表的なものは次のこつです。

(1)所得税の補完機能

被相続人が生前において受けた社会及び経済上の要請に基づく税制上の特典、その他による負担の軽減などにより蓄積した財産を相続開始の時点で精算する、いわば所得税を補完する機能

(2)富の集中排除機能

相続により相続人等が得た偶然の富の増加に対し、その一部を税として徴収することで、相続した者としなかった者との間の負担の均衡を図り、併せて富の過度の集中を抑制機能

では、海外に移住したら相続税を払わずに済のでは、と考える方もいらっしゃいますが、海外に移住したとしても一定の条件を満たさなければ日本で相続税を払わなくてはいけません。